表彰台
優勝の嶋村 馨選手(中央)
2位の市森 友明選手(左)、3位の松井 隆幸選手(右)

インターシリーズ 第6戦

鈴鹿サーキット国際レーシングコース
[予選] 2007.11.17 Fine/Dry
出走台数 24台
参加台数 24台
[決勝] 2007.11.18 Fine/Dry
出走台数 24台
参加台数 24台

#100嶋村選手がシーズン6勝目で締めくくり、チャンピオン(暫定)の座に。

いよいよ2007年のインターシリーズはシリーズチャンピオンが決まらないまま大詰めを迎えた。各チームの順位争いが激しさを増しているが、それ以上に今回のレースはこれまで6年に渡るインテグラレースの集大成ともいえるラストラン。各チームのテンションが上がるメモリアルレースになることは言うまでもなかった。 そんな中、前5戦で常に激しいトップ争いを繰広げてきた#100嶋村馨と#3の前島秀司の対決は見逃せず、嶋村は5戦中4勝しているが2位の前嶋との差は僅かに9ポイント。レースの流れによっては年間チャンピオンが入れ替わることもある、緊迫したレースになること請け合いだった。24台のマシーンが有終の美を飾るに相応しい、記憶に残るレースをしてくれることを期待するに止まなかった。

スタート後、#100嶋村選手を先頭に1コーナーへ
スタート後、#100嶋村選手を先頭に1コーナーへ拡大
11月17日(土)、ここ鈴鹿での公式予選は快晴のもと、気温10℃、湿度40%のやや肌寒いコンディションで行われた。オンタイムでコースイン、9:35に24台の予選が始まった。序盤は午前の早い時間でもあり、路面温度も上がらずフロントとリアタイヤを入れ替える車が目立つ展開。開始から7分後、#77の棚村篤史が一気に2’21”572を記録。これに#3前嶋秀司が続く。10分過ぎ、#76の牧田が4ラップ目で棚村の記録をコンマ2上回り首位に。この時点でポールポジション常連の#100嶋村馨は未だ動かない。残り7分、上位6台がそろって21秒台にひしめく中、前嶋がピットに車を戻す。残り5分、ここで一気にトップに躍り出てきたのが先ほどまで大きな動きを見せなかった嶋村馨。2’20”940と一気に20秒台まで突入してきた。残り3分、伏兵#80村本知史が2’21”237で2位に飛び込むとさらに、さらに1分後、#13の市森友明が村本のそれを上回る2’21”054で2位に滑り込む。ここでタイムアップ。結果、トップに#100嶋村、2位#13市森、3位#80村本、4位#76牧田と続き、トライを途中で終えた#3前嶋は6位で予選を終えた。#80村本は怪我で今シーズンの大半を休場してただけに、今回の復帰レースでの予選3位は立派な順位。翌日の決勝が楽しみな枠順となった。
#13市森選手を猛追していた#3前嶋選手だったが・・・
#13市森選手を猛追していた#3前嶋選手だったが・・・拡大
予選終了後前嶋秀司は「明日が楽しみ!僕は失うものも無いし、抑える必要もない。このポジションで明日はガンガン攻めますよ!」と笑顔を輝かせた。対照的に嶋村馨は「(インター)第1戦の鈴鹿は予選で攻めたから決勝がキツかった。今回は温存できたと思う。プレッシャーは無いが何があるか分からないのがレース。気温が鍵かも・・」といつもながら冷静なコメントを聞かせてくれた。

11月18日(日)、2007年インターシリーズ締めくくりの決勝レースは天候にも恵まれて晴れ。天気こそ前日の予選同様よかったが気温が一気に下がり(15℃)、各チームにも影響しそうな様相。湿度36%、路面温度はおおよそ10℃といったところ。 タイムスケジュール通りにスタートが進行されて、全車10:00にフォーメーションラップに望むが、いきなり3位スタートの#80村本がピットに戻ってしまう。ドライブシャフトの破損だったが、予選3番グリッドを空けたまま10:05決勝レースはスタートされた。

昨年の勢いを見られないままシーズンを終えた#57後藤選手
昨年の勢いを見られないままシーズンを終えた#57後藤選手拡大
1コーナーの攻防は2位スタートの#13市森がポールスタートの#100嶋村のインをつくが絶妙なブロックで嶋村がこれを凌ぐ。その隙を突くかのごとく背後には5番手スタートの#3前嶋がいきなり迫っている。このあと#100嶋村が2コーナーの立ち上がりでバランスを崩しあわやスピンの状況をなんとか立て直すと、2位#13市森と3位#3前嶋とのバトルは壮絶を極めてくる。バンパー・トゥ・バンパーの2ラップ目、7位スタートの#18松井が一気に上位に食い込み、4位を行く#76牧田を1コーナーでかわし4位に。7位争いも熾烈で#11林と#86水越が激しくつばぜり合いを繰り広げている。
この後、貫禄の走りで徐々に差を作っていく#100嶋村だが、熾烈な2位争いの#13市森、#3前嶋に、三つ巴の4位争い#18松井、#76牧田、#77棚村。そして#11林と#86水越を先頭にした後続中段グループと、随所で熱いバトルロワイヤルが繰り広げらる。これぞ真に最終戦、と誰もが思ったであろう。
4周目、#86水越が#11林をパスし7位に浮上。#100嶋村は2周目でこの日のファステストを記録したあとも一向に攻める姿勢を溶こうとはしない。その後、2位の#13市森と3位の#3前嶋に若干の差が生まれた6周目、4位の#18松井が1コーナーで3位#3前嶋のインを奪うが前嶋がこれをうまく凌ぐ。相変わらず7、8番手争いも熾烈で#11林、#58小林に#5花岡も加わって来る。7周目で#100嶋村が2位との差を4秒近く作ったころ、激しくやりあっていた#3前嶋と#18松井の順位が入れ替わった。抜かれた前嶋は必死に前に喰らい付こうとするがすでにタイヤが限界だった。
8位争いを演じていた#58小林も激しいバトルの末、8ラップで敢え無くマシンを降りることになってしまう。9ラップ、上位陣の顔ぶれはやや一人旅感のある#100嶋村、単独2位の#13市森、次いで#18松井、#3嶋、そしてそれをプッシュで追い込もうとする#76牧田。

最終ラップ、#100嶋村と#13市森の差は3.2秒。4位を争う#3前嶋、#76牧田も最後までその手を緩めずデグナーカーブで最接近。
#3前嶋はここで#76牧田に前を譲り、ここで激しい攻防に終止符が落とされる。
1番でチェッカーを受けたのは#100嶋村。なんとも強さをどこまでも見せつけられる。2位に#13市森、3位#18松井、4位#76牧田の順。残念ながらチャンピオン争いを演じてきた#3前嶋は水をあけられる結果となった。それにしても嶋村はインターシリーズ6戦中、5回優勝、1回2位と堂々たる成績で年間チャンピオンを奪取。

トップを快走する#100嶋村選手
トップを快走する#100嶋村選手拡大
表彰台に上がった嶋村選手は満面の笑みを絶やすことなく「正直といってほっとしています。11年かかって・・」とこれまでの歴史と苦労をにじませた。インタビュアーの来年は?の問いかけに「応援してくれるひ人がいるなら、またここにいることでしょう。来年も速く走ることにこだわりたい!」と話す。
惜しくもチャンピオン逃した前嶋秀司選手は「今日は一気にいけなかったのが悔しい。ブレーキでミスしてフラットスポットを作っちゃったからね!でもここまで自分らだけでやってこれたら上出来だよ!来年へのテストもいっぱいできたし・・」と笑顔で来年への抱負まで語った。この日2位になった市森友明選手も「嶋村さんを追い込められなっかたな〜!前嶋さんの後ろからのプッシュはきつかったよ(笑)!はじめは自分の乗り方ができていなかったけど後半は頑張れたと思う。来年はできればフル参戦したいね。今回は嶋村さんに完敗だけど来年はもっと競りたいな〜!このインターはほんと面白いよ」と嬉しいコメントも飛び出した。
この日3位、総合でもランキング3位の松井隆幸は「今日は締めくくりとしては満足。でも(インター)3年目だけどやはり前の2台には敵わないね!もっといろいろ修得が必要だと実感しました。でもこのインターはドライバーとしては面白いよ。来年もやりたい!」とこれまた嬉しいお話が聞けた。
高橋国光監督とチャンピオン獲得のガッツポーズのい嶋村選手
高橋国光監督とチャンピオン獲得のガッツポーズのい嶋村選手拡大
最後に堂々のシリーズチャンピオンに輝いた嶋村 馨選手にインタビューをした。「今日は正直、立ち上がりの2コーナーでのスピンしかかりにはビビッた。後ろの市森さんもヒヤッとしたんじゃないでしょうか?でもフェアに戦ってくれて有難かったです。4周目までは予選モードで全開でいきました。最終戦だからって守りに入ったら見てる方もつまらないでしょ?とにかく嬉しい。11年前から手作りでこのレースに参加してやっとここまで来れた。」とチームとの連携で手にしたタイトルを感慨深く振り返る。
来年は?の質問に「このインターレースはシビック時からの憧れ。たたき上げのドライバーが日本一を目指せる、そんな魅力がこのレースにはあるんです。だからこのレースはいつまでも続づいてほしいんです。そしてこのレースを引っ張っていける存在でいたい、そんな風に思います。」と嶋村選手らしくシーズンを締めくくっていただいた。

2008年、28年目を迎えるHOAは大きな期待を持ってシビックにマシンをチェンジする。もともとシビックで始まったワンメイクレースが6年の歳月を経てまたシビックで開催される。だが、このシビックは今までのシビックとは比較にならないほど大きなポテンシャルを秘めている。それを100%レースで表現するドライバーは一体誰になるのか。28年目を迎えるワンメイクレースに心からの期待をこめて・・・